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天才現る



 スーパーコンピュータとして名高い、CRAYシリーズの生みの親であるシーモア・クレイの伝記。

 一番速いコンピュータを作ることに心血を燃やし、真空管、トランジスタ、ICと素子を乗換えながらも回路設計の一線で働き続けるクレイ。それだけでも十分以上にすごいが、この本で焦点を当てているのは、彼がその過程で、より仕事に没頭できる環境を求めて、何度も所属した会社を抜け出して新会社に移籍しているところ。
 その有様は甲殻類が成長しすぎた身体を納めきれなくなった殻を脱ぎ捨てて何度も脱皮していくよう。何しろ、彼自身が創業し、自らの名前を冠した会社まで抜けていくのだ。
 もちろん、背景としては冷戦下の核開発競争まっただ中で、スピードの速い科学技術計算用コンピュータの開発に軍が莫大な予算をかけていたというのがある。

 自分のやりたい仕事を守ろうとするクレイの徹底ぶりは目を見張るもので、就職≒就社といった感覚の人間が読んでいくとよくもまぁそんなムチャをするものだ、できるものだと思わないでもない。
 実際、彼がひたすら自分の仕事を貫いていく一方で、家族と生活のために古い会社に残る技術者がおり、また彼の方針変更の結果、優先度が落ちた仕事の続きをさせられる技術者がおり。
 「新しいボートを造り始める前に、古いボートは燃やせ」って風にはいかんよなぁ。自分なんて、むしろ「今燃えてんの自分の服じゃね?」って感じだ。
[ 2011/01/18 15:15 ] レビュー・感想 | TB(0) | CM(0)

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